相手の感情を想像せずに物を言う人

相手がどういう感情になるかまったく想像せずに物を言う人がいる。

実際に遭遇するとかなり厄介である。まともに相手をすると精神的ダメージを負うのは避けられない。

 

この人たちの言うことは、まともに聞いてはダメなのだ。ただなにも考えていないだけなのだから、それを常識に照らして解釈すると異常すぎて慄然としてしまう。

 

しかしべつに上記の人たちが必ずしも悪人で、相手の感情を想像しながら物をしゃべる能力がある人が善人や気が合う人というわけではないのだ。

 

この人たちを理解しようと思うと、大変である。不快な気分になりながら、エネルギーを奪われながら、時間と精神力を使うとおぼろげには理解できるようになる。しかしそんなことをしても益は少ないのだ。

 

この人たちは難しいのだ。複雑なのだ。見えている世界が実際に違うのであればいくら考えても理解できないことすらある。

 

人生は本来そんな複雑さを人に強いたりしないように思う。

 

ではどうすればよいのか?

 

ただ「アンタ嫌い!バイバーイ」と離れれば解決である。ものすごく簡単でシンプルである。

 

しかしこの本質的と思われる解決方法は通常使えない。収入や生活をその場所に頼っているからだ。

これを実行するには、学校をドロップアウトせねばならない。会社をやめねばならない。住み慣れた土地を出なければならない。家族と絶縁しなければならない。

 

だからみんな苦しむのである。

 

私のこれまでの人生を振り返ってみると、それでもなお離れたほうがいいと思う。

これは練習である。可能な限り離れられるように練習をするのだ。

嫌なことを受け入れる努力をするのではなく、自分にとって不要なものを自分から引いていく。そして自分にとって楽しいことを探す。これはそういう練習なのだと思う。